GAME
「おーはよう!」



下駄箱に自分の革靴をしまっている時に


肩をぽんと叩かれた。


クラスで一番仲のいい友達のユカだった。



「おはよう」



あたしは満面の笑みでユカに言った。


ユカもぷるんとした唇の端っこを上げて


静かに言う。




「今日は、どうする?」


「ん?」


「誰にする?」




あたしとユカのゲームは


‘標的’がいないと始まらない。



「…まぁ、いつも通りって感じかな」



あたしたちの無邪気な笑い声が下駄箱に


響き渡った。



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