意地悪な生徒会長
すると、誰かが後ろからポンッと肩をたたいた。
「杏子ちゃん!」
「あ、白河先輩。どうしたんですか?」
「名前で呼んでよ。」
「名前?」
えーと……白河…なんだっけ?
「…もしかして、俺の名前忘れた?」
「えっ…」
バレたか。
私、人の名前すぐ覚えられないんだよね…。
「えーと…何でしたっけ?」
「柊だよ!」
「あ、柊先輩。で、どうしたんですか?」
「あ、そうそう。一緒に帰らない?」
えっいきなり?
「柊!」
振り返ると、生徒会長がこっちの方ヘ向かってきた。
「あぁ、桐。どうした?」
「ちょっと、話さなきゃいけないことがあるんだ。いいかな?」
「あぁ…いいよ。ごめん杏子ちゃん!じゃあ、またね!!」
「気をつけてね、成瀬さん。」
「はい、さよなら。」
2人はそう言って話しながら行ってしまった。