意地悪な生徒会長

すると、誰かが後ろからポンッと肩をたたいた。


「杏子ちゃん!」


「あ、白河先輩。どうしたんですか?」


「名前で呼んでよ。」


「名前?」


えーと……白河…なんだっけ?


「…もしかして、俺の名前忘れた?」


「えっ…」


バレたか。


私、人の名前すぐ覚えられないんだよね…。


「えーと…何でしたっけ?」


「柊だよ!」


「あ、柊先輩。で、どうしたんですか?」


「あ、そうそう。一緒に帰らない?」


えっいきなり?


「柊!」


振り返ると、生徒会長がこっちの方ヘ向かってきた。


「あぁ、桐。どうした?」


「ちょっと、話さなきゃいけないことがあるんだ。いいかな?」


「あぁ…いいよ。ごめん杏子ちゃん!じゃあ、またね!!」


「気をつけてね、成瀬さん。」


「はい、さよなら。」


2人はそう言って話しながら行ってしまった。



< 21 / 196 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop