出会いは偶然 恋は必然
そういって学校を飛び出した。


「う・・・ふっ・・・」


涙が止まらない。



小さいころから、辛くて泣きたいときは秘密の場所で泣いてた。


美音も龍哉も知らない秘密の場所。



一見、人の家のドアみたいだけどそうじゃない。



開けると一面に花園が広がっている。



ここは、死んだおばあちゃんが唯一持っていた土地。



今は私の土地。



「たっ・・・かきくん・・・。ふっ・・・うえっ」



そのとき、ドアが開く音がした。



だけど、誰も知らないはずなのにどうして・・・・。



振り返ろうとしたとき、愛しい人のにおいに包まれた。



「俺、なんかした?何で泣いてる?」


「隆樹・・・くん?どうして・・・」



「様子がおかしかったから追いかけて探した。優羽ならここにきてると思って」



「だってここは、私だけの秘密の場所なのに」



「どうして俺がこの場所を知ってたか知りたい?」


「うん」

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