出会いは偶然 恋は必然
誰?



「あれ?なんだ、隆樹のツレかよ。んじゃ、しょうがねーわな。今度ちゃんと紹介しろよ」



「はいはい。わかってますって」



そういって、カラフルな頭の先輩方はどこかに行ってしまった。



安心したからなのか、体から力がぬけてしまって、私はその場に座り込んだ。



「おい。大丈夫か?」



そういえば、助けてもらったんだった。



「はい。あの、助けてくれてありがとうございました」



そういって、相手の顔を見た。



絶句・・・・。



かっこよすぎる。



短くもなく長くもない黒髪に、切れ長の目、日焼けしたきめ細かい肌に、筋肉が無駄なくついている腕・・・・。



「君、何でこんなところにいるわけ?」


はっ!いけない・・・。じろじろ見すぎちゃった。



「えっと・・・。体育館に行こうとして迷っちゃって」



「ははっ。だからってこんなたまり場に来ちゃうとか、運悪いんだな」



「うぅ・・・」



「一応言っとくけど、入学式はもう終わったよ」


「えぇ!嘘・・・・」



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