【短篇】しおり-AquaTimez-
正社員。
もうすぐ11月に入る。もうすっかり秋が深くなり、風の冷たさが肌にしみ、仕事も辛さを増してきた。


その日、マネージャーに呼ばれ、

「マサキ!そこに座って。」
「あっ、ハイ…。」

マネージャーも椅子に座り、話を続けた。

「マサキ、この間な、お前の正社員の話決まったよ!」
「…!!ッホントですか!?」
「あぁ、この間のマネージャー会議でな。お前のここ最近の仕事の状況説明したら、満場一致だよ。」

マネージャーは、この間あったマネージャー会議で、俺のここ2ヶ月の時給の上がりや個人の売上を報告した。それを聞いて、エリアマネージャー、他店マネージャーともにそれを承諾し、俺の正社員登用が決まった。

「ありがとうございます!」
「お前頑張ったもんな!この2ヶ月。来月、日付はまだだけど、正式に正社員になるから。」
「ハイ!ありがとうございました!」

事務所を出て、仕事に戻ると、吉田さんが声をかけてきた。
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