【短篇】しおり-AquaTimez-
その後は、自己紹介の延長みたいなコトとか、たわいもない話をしていた。
映画が好きだったり、好きな音楽とか、けっこうカブってて、俺達はいつの間にか盛り上がってた。


二時間くらい話しただろうか、外もすっかり暗くなっていた。

「そろそろ帰ろうか」

俺が彼女の目を見て言うと、「そうですね。」と彼女も帰る準備を始めた。


会計を済ませて、店を出る。外はもう暗くなっている。

「じゃあ、帰ろうか。…それじゃっ。」
「今日は、ありがとうございました。…それじゃ、さようなら。」
「…さようなら。」

と、俺が帰ろうとした時、

「あ、あの…」

と、背中で呼び止める声が聞こえ振り返った。
< 7 / 68 >

この作品をシェア

pagetop