【短篇】しおり-AquaTimez-
振り返ると、彼女が言った。

「あの、また会えるませんか…?さっきのも、結局お金払ってもらっちゃったし…。よかったら、また明日とか…」
「えっっ!?」

突然言われて少しビックリしたけど、俺は笑顔で言った。

「…ありがとう、いいよ!」

自然と彼女も、笑顔になる。

「ッはい!!」
「バイト終わんのいつも同じだから、じゃあ、今日ぐらいの時間…17時はどぅ?」
「はい!大丈夫です!!」
「じゃあ、17時にあの駅の前にある時計台んトコで。」
「わかりました!」
「じゃあ、また明日!」
「はい!今日は本当にありがとうございました!」

そう言って、ペコリと頭を下げると、彼女は嬉しそうに小走りで帰って行った。

俺も帰ろうと歩きだしたけど、俺の足もなぜか自然と浮足立って歩いてるよーな気がした。
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