【キセコン】冷やし中華はじめました!
「そういえば、去年の夏は暑かったねぇ……
ホントに猛暑で、もうしょうが無かった!」
今のはダジャレなのか?……私は笑った方が良いのだろうか?
「そうです、去年の夏は酷い猛暑で、それ故エアコン使用の急増で電力需要がかなり上がったと記憶しています。何か対策を打たないと、今年は大変な事になりますよ!」
「クール・ビズ推進という政策も提案されているようだがね……総理主導で、こんな方針も検討されている」
そう言って、幹事長はスーツの内ポケットから一枚の写真を取り出し、私に差し出した。
「こっ…これは……」
写真には、とある高級クラブで美女三人に囲まれ、その中心で満面の笑顔でピースサインを決め込む幹事長の姿が写っていた。
「あっ、間違えた!…それでは無くて、これだ」
まるで、手品師並みの素早さで私の手からその写真をひったくり、別の写真とすり替える幹事長。
次に渡された写真に写っていたのは、赤いふんどし一丁で誇らしげな表情と共に、肩を並べてポーズを決める総理と幹事長の姿だった。
「どうだね、究極のクール・ビズだ。夏の国会は議員全員それで臨もうという話があるんだが……」
「シュール過ぎますよ…幹事長……大体、議員は男性ばかりではありませんからね」
「なる程、女性議員からセクハラだの何だのと抗議されても厄介だからな……じゃあ、この法案を提出するのはやめて……」
ホントにやろうとしてたんだ……
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