残 酷 愛 香

流し目の女


四月の割に熱すぎる日だった。朝からバタバタ忙しくて、いつもなら事務所で後輩たちとのんびり競馬でもやっている時間に、外で働いていた。


今になって考えたら、俺にとってあの日は存在しちゃいけないものであって…存在しなくちゃいけないもの、だった。

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