バンドに賭けた思い(仮)
「お前は…このまま逃げるのか?その先生から…」
突然の薫君の言葉に言葉が詰まったけど…私は…
『…ううん。逃げたくない…』
「…」
『昨日のみんなが練習してるのみて…酷いこと言われているのに練習を続けているのを見て…逃げないって決めたの…だから…私みんなとバンドやりたい…ボーカルに入れて下さいっ!』
そう言って私はみんなに頭を下げた
「良いけど…一つ条件がある…」
『…条件』
私はごくりと飲み込んだ
「俺達の前で歌って」
亮くんが雷斗君の言葉を遮って言った
『へ?』
「俺生で[SORA]の歌声聴きたかったんだよね〜」
「亮…てめぇ…」
「うわ…逃げろ〜」
怒った雷斗君は逃げる亮くんを追いかけ始めた
「ま…そういう事だ」
と言って寝始めた薫君
「前途多難だな…」
そう言ってまた私の頭にポン…と手を置いた理人君
『ありがとう…みんな…』
好き放題やっている四人にこっそりと私はお礼を言った