バンドに賭けた思い(仮)
練習開始の前に…
あの後燐はもの凄く喜んでくれた
燐と仲良くなって良かったと改めて思った
そして…今は…
「早く歌ってよ〜蒼羅」
『やっぱり今日じゃなきゃ駄目?』
「ここまで来といて止めるっつーなよな」
条件を満たすために雷斗君達四人と燐の六人でカラオケに来ていた
『…ぅ』
何ヵ月ぶりだから凄く恥ずかしい…
「…時間の無駄」
『厳しい一言で…』
いつの間にか理人君とも打ち解けて(?)いた
「…ねみぃ」
「お前はいつでも寝てるだろ!!!」
「さぁさぁ!蒼羅♪」
早く〜と急かす燐
『…分かった』
意を決した私は深く深呼吸をした
[ずっと言えなかった
あんなに側にいたのに… あなたの居ない今なら言えるなんて とても皮肉だね…〜♪]
私は屋上で歌っていた歌を思いの限り歌った
……――――
…―――
「「…」」
歌い終わるとその場がシーンとしていた
『あの…やっぱりへた…「凄い!!!SORAの歌生で聞いちゃったよ!!!」
突然亮くんが騒ぎだした
「もうずっと聴いていたい!!!」
次に燐
興奮している二人とは反対に他の三人は固まったまま動かない
『やっぱり…変だった?』
「え…あ〜いや…良かった…だけどやっぱり少し肩に力が入ってる」