茜の空



ある朝は、いつもより少し遅れて
図書館に入ったら。



変わらず奥のソファーで眠る霧島くん。



私を待っていたのか、座りながら
寝ている彼を起こさないように
そっと隣に座る。



その瞬間、突然私の携帯が鳴り響き、
慌ててポケットから出して音を消した。



携帯より、隣に眠る彼を起こして
しまうんじゃないかと見る。



すると少し寝返りをうち、私の方へ
もたれかかってしまった。



『…っとと!』



肩に頭が乗っかり身動き出来なく
なっちゃった…。



髪の毛からシャンプーの匂いがして
若干ドキドキ。



って、私なに考えてんのよ。



スヤスヤ寝息たてちゃって。可愛い。



少しの間、静かにしておこう。










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