茜の空
『ホントに!?やった!!もう1回言って?』
『え…?』
『好きって言って。』
『はぁ!?何言ってんの。言わない~。』
座り直して少し距離を保つ。
『ちぇ……。』
そ、そんな顔したって言わないからね!
一瞬、キレイな瞳に見とれてた自分
に呆れかえる。
“あぶない……”
初めて、自分の気持ちにブレーキ
かけてる……。
夜も、霧島くんのバイト先に行く
回数も増えていた。
自然と足が向いちゃう。
朋美も気に入ってるし。
授業中だって、目の合う回数は
徐々に増え始めている。
でもメールはしない。
彼からも来ないし。
多分送られてきても返信はしないだろうな。
単に面倒くさいだけだけど(笑)。