茜の空
夕焼け空から薄暗くなっていく。
列に並んでいる途中で、
ちょうど観覧車はライトアップされた。
待ってる時、
君は少し照れたように言ったね。
『友香、今日は俺の願いを叶えてくれてありがとう。ホントは…ずっと続いてほしいんだけどな。』
思わず顔を見ると、うっすらはにかんでた。
そして、もう一言。
『俺が友香ん家送り届けるまでは叶えていてね。』
耳まで熱が一気に帯びていく。
ただ私は握る手に力を込めて
『いいよ』と言うしかなかった。
順番が来て、自然と2人は
横に並んで座る。
『最後に乗ったのっていつ?』
ふいに君は聞いてきた。
『うーん……高校生の時かな!?友達と4、5人で。』
女ばっかでバカみたいにはしゃいでたなって、笑いながらそう答える。
『俺、実は初めてだったりする。』
『えっ!?ホントに!?』