茜の空
深く息を吸い込んで、長い沈黙を
破った。
『私…修二に助けられてばっかいたよね。正樹と付き合ってた時もそうだし、何かに悩んだりヘコんだりした時も、修二は近くにいてくれた。それに甘えてたのかもしれない。だからきっと、その気にさせるようなこともたくさんしてた。謝るのは私の方なんだよ。』
胸が痛くて張り裂けそうだ。
『友香は悪くねぇよ。』
ポツリと修二は呟いた。
私はただ首を振るだけ。
『でも俺、すぐには諦めきれねぇ…。』
片手で顔を覆いながら言う。
『…うん。』
多分そう言ってくれるんだろうなって
予想はしてた。優しいから。
『…なんてね。あー、ダメだなぁ男ってやつは。でも、ここで簡単に退いたら、今までの想いが嘘になっちまう。そんなのムカつくから。』
『…うん。』
『好きな気持ちに嘘はない。そんなすぐに気持ち切り替えれねぇし。』
『…うん。』