茜の空
『俺がどれだけ想ってるかわかってる?』
修二の目も潤んでる。
『ずっと我慢して、自分に嘘ついて、やっとここまできたのに…やっぱり友香はまた別の道に行くんだな。俺の想いは伝わらなかったってわけか。』
『ううん、伝わってるよ。痛いくらいに。』
『そっか。ならいいんだけど。ごめんな、未練がましくて。これから整理つけてくから…。』
首を振ることしか出来ない。
溢れる涙はとめどなくこぼれ落ちる。
『急に呼び出して悪かった。ごめんな。』
『…ううん。』
『次呼び出して、来てくれたら…気持ち伝えようって俺の中で決めてたんだ。結果は惨敗だけど。』
視線に堪えきれず、俯いた。
『でも聞いてくれてありがとな。これでスッキリしたわ。』
『私こそ…ありがとう。』
『ハハ。そんな顔すんなよ。踏ん切りつかねぇだろ。』
どんな顔したかはわからない。
でも、最後の言葉はきてしまった。