茜の空
本棚にもたれかかり、腕を組む。
『いつからこんなマネするようになったの…!?』
私の声に気付き、クシャッと笑う。
『でも来てくれたじゃん。良かった。』
わ、笑わないでよ。調子狂うから。
『座んないの?』
君は自分の隣をポンポンして促す。
『何か用があるんでしょ?ここで聞くわ。一応私、暇じゃないのよ。』
少し冷たくあしらう。
でもこれが限界…。
『何で…そんな態度なんだよ。また最近、避けてねぇ?』
あからさまな態度に気付かないわけないよね。
でも、面と向かって言われると
どう答えていいのかわからない。
『そんなことないよ。』
『いや、避けてる。メールも返ってこねぇし、バイト先にも来なくなった。』
『だから、本当に忙しいんだってば。』