茜の空



ていうかこの会話何なの?
まるで倦怠期のカップルじゃん…。



『じゃあ、友香ちゃんの言葉信じていい?』



『えっ!?』



『俺の誕生日に言ってくれたこと。』



頭の中に、遊園地の観覧車での出来事が
浮かんだ。



確かに私は君を好きだと言った。



眩しいくらい真っすぐに私を
見つめる視線に、自らメスを入れる。



『あの日に言ったことは嘘じゃない。でも、人の気持ちは変わる。』



『俺は変わらないよ。』



『今はね…。』



『絶対変わんねぇよ。俺はこんなに…』



『ストップ…!!』



私が止めたら、君は言葉を呑み込んだ。



立ち上がる君に私は詰め寄る。



少し声のトーンを下げて言った。











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