茜の空
『約束したよね?今言いかけたこと、ここでは言わないで。』
反論せずに君は黙り込んだ。
『どういう意味かわかる?』
私は続けた。
『君の将来がなくなるんだよ。』
そう言うと顔を上げてボソッと
『そんなのどうだっていいよ』と言った。
『よくないよ。私は…いち教師なんだよ。』
言いながら、自分の首を絞めてること
くらいわかってる。
でも止められないの。
わかってもらえるかどうかはわかんない
けど、君を一番に想うと、言わざるをえない。
『じゃあ、何!?友香ちゃんの気持ちは変わってしまったってこと?』
違う。そうじゃない。
でも違うって言えない…。
『そう思うならそう思えばいい。ただ…』
君の目を見たら、やっぱり言葉が詰まる。
『ただ…!?はっきり言ってよ。』