茜の空
私の身体は硬直状態。
思考回路停止…!
ゆっくりと唇を離し、正樹は
『また明日連絡する』とだけ言った。
コクリと私は頷いた。
『おやすみ。』
正樹の声が耳に焼きついてしばらくは
消えなかった。
顔から火が出そうなくらい熱い。
『ヤバイ…好きかも。』
告白されてから数週間。
断り続けて仕方なく友達になっただけなのに。
いつの間にか立場は逆転してて、
熱い気持ちを抱えてる自分に気付く。
改めて確信した日だった。
夏休み明けには、2人はすでに
恋人同士になってて
『やっと付き合ったの?』なんて
周りは言う。
嬉し恥ずかしで始まった正樹との恋。
不器用ながらも私たちは進んでた。