茜の空
もう二度と来ないであろう店の
ドアに手が伸びる。
少し居ただけでも頭がガンガン
痛くなりそうだ。
外に出ると、待っていてくれた
女子生徒が駆け寄ってくる。
『友香ちゃん!あ、準!よかった~!心配したんだからぁ。』
私の車の隣には朋美の姿もあった。
『朋美~!』と思わず抱きしめる。
『コラコラ。抱きしめる相手間違えてんじゃない?アハハ~やっぱ心配だから来ちゃいました~。』
準も駆け寄り、朋美に頭を下げてる。
『友香怖かったでしょ~?キレると周り見えなくなるからね~。』
『もう!』と私は慌てて朋美の口を塞ぐ。
『じゃあ、友香は彼送ってあげて。私は彼女送るわ。』と気をきかせた朋美の言葉。
『ありがとう』とウィンクした。
女子生徒を乗せた朋美の車が小さくなっていく。
残された2人。