茜の空
『それと、本気だから。』
『え……!?』
『準のこと。』
車は動き出した。
2人の笑顔を乗せて。
言葉足らずだった私たち。
好きだという想いから
相手を傷付けることを恐れて
肝心なことがいつしか
言えないでいた。
大切にするあまり、
相手が徐々に抱える不安に
気付けないで…。
失うことなんて耐えれない自分に
ようやく気付いたの…。
君を受け入れるのが怖かった。
でもやっとわかったよ。
もう、自分にウソはつけない。
ううん、ホントは気付いてた。
君に出逢った瞬間から
こんな日を迎えてしまうことに──。