茜の空



翌朝目が覚めて、君の体温を感じた。



一晩中、君の腕の中で眠ったみたい。



スヤスヤ眠る君の寝顔が愛しくて
胸に顔をうずめた。



日曜日の朝を2人で迎えるのは
初めてで、不思議な感じ。



キッチンに立ち、朝食作りに
取りかかっていたら
起こしちゃったのかな?



背後から優しく君の腕に包まれる。



『フレンチトーストだぁ~。』



寝ぼけ眼で言う可愛い君。



『もう少し待っててね。』



そう言いながらも、じゃれ合ったり
してるのが新鮮だった。



『いっただきまーす!』



口いっぱいに頬張りながら
『うまーい!』と言う。



これほど人を愛しいと思うことは
今までになかったな。












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