茜の空
どうしようもないくらい、
愛してしまったの…。
準の全てを受け入れた。
眠りにつくまでずっと、くっついて
離れない準が愛しくてたまらない。
学校以外は一緒にいた。
少しずつ迫るタイムリミットに
切なさを募らせて。
準のバイト先で、朋美や大学時代の
友達数人が集まってくれて
プチお別れ会を開いてくれた。
準が料理を運んできてくれた時、
私はわざとらしく咳払いをして
席を立った。
『みんな、今日は時間作ってくれてありがと!』
お酒が進む中、メンバーは『イエーイ!』と盛り上がりを見せる。
『夢を叶えるため、私、長瀬友香は修行に行って参ります!そして、一回り大きくなって帰ってきます!』
拍手に包まれる。
『それと、まだみんなには言えてないのでこの場をかりて、ご報告致します。』