茜の空



『修二もいたら何て言ってたかな!?』



今日のメンバーに修二は居なかった。



メールで伝えたら、
“出世したら会いに行くわ!”って。



きっと今、大阪で頑張ってるに違いない。



『準くんも寂しいだろうね。やっぱり友香は男を泣かすんだね~!』



冷やかし半分で朋美は言うけど。



『私も泣くよ?』



真面目に答えた。



『私だってこれから泣くと思う。大丈夫って言い聞かせていても不安な気持ちを拭えない日もあると思うんだ。』



『戻ってきたらどうするの?』



『うーん、まだわからないけど、とりあえず店を出す!』



『よし、よく言った!』



最寄り駅に着くまで話は尽きない。



別れ際、朋美は私に手を差し出した。



『友香の夢、叶うように友達として一番に思ってるからね。』



『うん。ありがと。』



ニッコリ微笑んで、2人は堅い握手を
交わした。










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