茜の空
公園の脇に駐車して降りると、
修二はすでにベンチに腰掛けていた。
近くまで行くと、『ハイ』と
缶コーヒーを手渡された。
『ありがとう。』
少し離れて隣に座る。
『友香は変わらないね。』
『え…?』
『こうやって、相変わらず時間割いてくれる優しいとこ。』
『そ、そうかな?あと10分遅かったらお風呂入ってたし、スッピンだったら出て来れなかったよ。』
『アハハ!そっか。危ないとこだった。』
笑う横顔が妙に悲しげなのは
気のせいだろうか。
『何か懐かしいね、こういうの。逆のパターンもあったよね。』
『うん、懐かしい。俺さ、嬉しかったんだ。もう一度、友香と会えて。』
『うん、帰国した後連絡出来なかったのはごめん。反省してる。』