茜の空



目の前に広がる日本料理。



『日本に帰ってきたらやっぱり日本食よね~』なんて言いながら箸を進めてく。



恐る恐る手を合わせて
『いただきます』と箸を付けた。



『おいしい…!!』



口の中に上品な味が広がっていく。



『そう?良かったわ。』



『あの、もしかして、コレ…全部長谷川先生が…?』



どう呼んでいいのかわからず、
とりあえず“先生”とつけてみた。



『ふふふ、味付けだけはね。後はこの子達に任せているの。』



この子達とはお手伝いの人達を
指してるんだろう。



『さぁ、食べて食べて!お腹いっぱいにならないと話もできないわ。』



たくさん並ぶ料理を見てるだけで
胸がいっぱいになる。



でも、自然と口に運べるのは
単においしいだけじゃなく、
食が進む味付けなんだと思った。










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