生きてるロボット
ピロン――
軽快な音が流れてスマートフォンらしきもの(ブレインというらしい)に更新通知が来た
【01 博士が嫌い】
01というのは登録番号、ちなみにさっきの短気な物のことを指してる。博士というのはもちろん彼女のこと。
「ブレインもしっかり作動しているようだ」
そういって彼女は研究室を出て行った。
彼女の向かった先は、研究所の側にあるロボットのいる家。まるで屋敷のような大きな建物だ。そこの大きな扉を開けると、みんなはリビングに集まっているようだ。
「能力の確認は済んだのか?」
「その前にこの家変だろ!!」
「どこが?」
「家にあるもんがねぇだろ」
この家は生きてるロボットのために作られたものだ。あるはずでないものとは、トイレや、台所、食べ物のことだろう。このロボットにはココロはあるが、臓器は無い。つまり、食べるものは必要ない。しかし、食べられないわけではない、味覚に近いものはあるし、体に入ったものはどんなものでも削除できるから。ロボット動力源はは彼女の作った永久不滅のバッテリーで動いている。だから、人に必要でもこれらに必要ではない。
「あなたたちは人間じゃないからいらない」
「…」
この一言でかたづいてしまう
「それより能力の確認をしろ」
バンッ―――
「なんだよ!!能力能力って!!」
01が机を叩いて立ち上がった。
「試してみろ、ここで」
彼女は01の手も掴んで壁に向かって手をかざさせた
「な、なにする気だ」
「デストロイって唱えろ」
「は?」
「面白いことが起きる」
「…デ、デストロイ…」
「言うんじゃない、唱えるんだ」
「デストロイ!!」
ドゴッ―――
手をかざしたところの壁は円い凹みができた。彼女以外のみんなはこの光景に目を疑ってる。
「まだ、未熟だな」
そういって彼女は研究室に戻っていった