ちょこれーと
休み時間
「新発売の生チョコが出たの知ってた!???」
私の席で三侑と話してると秀が私の所まで来たんだ
生チョコは私の大好物
「え!??そうなの!???」
「うん!!!これがまた美味くてな!!」
「私、生チョコ好き!!!」
三侑も話に参加してきた
今は三侑と秀が話せるチャンスだ・・・
「わ、私トイレ行ってくる〜」
ここでトイレは少し不自然だけど・・・・
「お!??おう!!!」
「え!??私もついて行くよ!!!」
やっぱり二人戸惑ってるし・・・
なんで私はもっと気の利いた感じにできないんだろ・・・・
頭が働かないよ〜
「そ、それじゃ〜」
そういいながら教室を出た
二人ともキョトンとしてた〜
あ〜もう・・・
トイレの中に入って暫くしてでた
用もないのに便器の横に立つのは変な気分になった
「ただいま〜♪」
「麻おかえり〜」
秀はいつの間にか男子達の中に混じってた
私が帰るまで三侑は一人でケータイを弄ってたし
「麻〜手を出してー♪」
言われるがままに右手を差し出す
ポトン
「え!??チョコレート??」
「うん!!!秀が私と麻にって!!!」
「ぁ、・・・ありがと」
小さな声で秀にお礼
三侑には誰に言ってるんだよぉーそれじゃ聞こえないじゃん
なんて突っ込まれちゃったし・・・
ガラガラガラ
「よ〜し!!!授業始めるぞ!!!」
まだチャイム鳴ってないのに・・・・
「え〜」
皆が一斉にブーイング
「『え〜』じゃない!!!」
皆、渋々席につく
退屈な数学の授業が始まった
手には秀のチョコレートを握ったまま・・・