ちょこれーと
帰り道の不安
いつもの帰り道
「それじゃ!!!明日ね、三侑」
「うん!!!!また明日!!」
電車を下りて
一人で帰る
電車の中では三侑との会話が楽しくって忘れてた・・・一人で帰る恐怖感を。
今日から朝通った道を通ろう。
前を見ると
駅の近くにある自販機で秀がジュースを買ってる
カッコイイなあ・・・
そう思ってしまう自分にまた腹が立った
何のジュース買ってるんだろ・・・
無意識に秀を観察してる自分。
「おっ!!!麻じゃん」
横を通りすぎようとする私に秀が話し掛けてきた
「お、・・・お疲れ・・・」
ふいをつかれて、少し言葉に詰まってしまった
「今、5月なのになんだか寒いよなあ〜」
そう言って自販機からココアをとりだした
「ぁ、うん・・・そうだね」
私の態度、ちょっと不自然だぁ・・・
しっかりしなきゃ。
「はい♪どうぞ」
え!?今、秀が自分のために買ったココアを
私に差し出した
「え!??いいよ!!秀飲みなよ!私は、要らないから」
ホントはココア大好きだけど・・・欲しいけど
貰っちゃ駄目な気がする
三侑に悪い気がするから
「嘘つけ!!!お前ココア大好物だろうが
俺があげるって言ってるんだから有り難く受けとれ〜」
そう言ってニカッて笑う
私がココア好きなのを知っていてくれる
「はい手ぇだして!!!」
「でも、秀のでしょ!??」
「俺のもあるよ〜」
自販機にお金を入れてもう一本ココアを買った
「ほら!!!受けとれ!!」
「・・・・ありがと」
顔熱くなっちゃったよ〜
「いーえ」
そう言ってまた笑う
そんな笑顔反則・・・。