ちはる 保健室登校中
クラスメイトがざわつき始めた。

「誰だっけ?」「不登校の子じゃない?」「懐、なんで喋ってんの?」

わたしは気にせず、おはようを返した。


カバンを開けながら、いままでで一番近くに懐を感じていた。

こっそり心のなかで呟いてみた。

――――懐だけが好き。
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