英語と関西弁が大好きです
「お前、生きてたか」
「生きてるに決まってるやろ。…まぁ心配かけて悪かった」
「あぁ。別に気にすんな。しょうがねぇだろ」
俺が塾を休んだ理由を、唯一コイツだけが知ってる。
一番信頼できる友人は、やっぱりコイツだけだ。
「神奈川の校舎に行けるのか?」
「うん。出世の話は、消えずに残ったんやって。前の校舎の校長から聞いたわ」
「よかったな」
岡ちゃんも、持ってきた花束を置いて、手を合わせた。
「なぁニッシー。
篠瀬さ、お前にベタ惚れだったよ」
「……」
「お前もコイツに、ベタ惚れだったけどな」
「あぁ。俺のほうが、たぶん惚れてた」
きっと。
俺のほうが奏ちゃんに惚れてたな。
なぁ、と声をかけようと思ったとき。
―― 一瞬、時が止まった気がした。