告白 -スナオナキモチ-
「有…沢…さん?」

まさか。と思った。
有沢さんはバレー部のキャプテンで、スポーツ万能。
あんまり話したことはないけどサバサバしてて超クールなイメージ。

何の話かな…
「待てよ!!有沢。」

「うっさいな。気にしてないって言ってんでしょ。
くどいな。」
「おう…本当はリレー、出たかったんじゃねェか?」

…リレー?
何の話??

―――ホントは一番速いの優喜じゃん!!―――

有沢さんの友達の話が脳裏によぎる。

「あたしが足怪我してんの知ってんでしょ。
いろんな意味で選ばれなくて良かったと思ってるよ。」

「…。」

暗い表情の一樹君を見た有沢さんは
フッ…
っと笑って
「わかった。そこまであたしの下僕になりたいなら、今日から1週間
購買のパンおごりな。」

それを聞いた一樹君の顔はぱぁっと明るくなった。
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