My Dearest is...
「ね、お母さーん。今日お腹痛いから学校休む」
「大丈夫??実は、仮病でしょ。でも、微熱あるわね。恋患いってやつかしら。」
「うるさい!お母さんには、関係ないでしょ。」
なんでお母さんには全部分かっちゃうんだろう。
「はいはい。今日はゆっくり寝てるのょ」
はあ、昨日寝ちゃったからお風呂入ってないや。シャワーだけでも浴びてこようかな。
「よいしょっと。」
なんか急に老けた気がする...。
----------------ザアー
「はあー...」
シャワーの生暖かいお湯がなんか心地よかった。誰かに包み込まれてるようで。それが佐山だったらいいのに...。
「もう..忘れなきゃ。」
「お母さーん、朝ごはんある??」
「あるわょー。卵かけご飯でいい??」
「うん。」
なんか、おいし。
なんて思ってたら、涙でてきちゃった。やばっお母さんにバレちゃう!必死になって涙をこらえた。私、泣き虫んなったなあ。
-忘れなきゃ。
「お母さん、私、塾やめたい」
私が選んだ答えは、これ。きっとまた会ったら、今度こそ忘れられないもん。
「どうして??一時的な感情からじゃないの??」
「一時的な感情もあるかもだけど、この塾じゃ成績落ちてくばかりだと思うから。」
嘘。一時的な感情だけしかないよ。成績なんて、高校なんてどこでもいいもん。佐山といつまでも、どこまでも一緒にいることしか考えてなかったから。
「..分かったわ。けど、また新しい塾には行くのよ??」
「分かってる。ごちそうさま。」
ふいに、窓の外を眺めてみた。
-これで、忘れられるかな...
そのあとは、テレビやらゲームやらをして過ごした。騒音の中でなら喪失感を感じなくて済むと思ったから。けど、埋まるどころか、虚しくなった。何もかも嫌んなって、眠りについた。
「ん、10時か」
ふいに携帯をみてみた。なんとそこには、10件のメール。差出人は、私の大親友、優衣からだった。
「そっか、朝なんも言わないで学校休んだから」
私は、優衣に電話をかけた。
.