僕と翔太
「ショウタ、ここは空気もいいし、
景色もいいし、本当に来て良かったな。
しかも、ちょうど春だし、
ショウタの大好きなタンポポもあるかもな」


 ふとショウタは昔ここで生まれて来たような気持ちになった。


 ショウタは親を知らない。


 物心が付いてからは毎日が食べることで必死であった。


しかも、絶えずコンクリートに囲まれていた環境であった。


だから、ショウタはこの場所がとても気に入ったのだ。
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