僕と翔太
 翼はそう言った後、
ショウタを強く強く抱きしめた。


「オレお風呂でも入って酔いを醒ますよ。
ショウタ。少しの間、ここで待っていてくれるよな。
すぐに、戻るから」


 翼は軽く和室の引戸を閉め、大浴場へと向かった。


 ショウタは軽く空いている引戸を開け、
真っ暗な外へ飛び出した。


(もっと、もっと、
たくさんたんぽぽをもってきたら、つばさよろこぶかな)
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