Fahrenheit -華氏- Ⅱ



健康管理も社会人の常識です!


なんて怒られるのを覚悟をしていた。


だけど瑠華は、


「何で早くいってくれなかったんですか。辛かったんじゃないですか?」


と心配してくれてる。


口調は怒ってるけど。


「寝不足の上に何も食べてない?弱ってるときにどうしてあなたは」


狭いエレベーターの中でやっぱり瑠華のお説教を聞かされてもやっぱり彼女らしくて、俺はそれが妙に嬉しかった。


『ガミガミ…』


やっぱり怒られながらも、淡いピンクのグロスが乗った旨そうな唇をじっと見つめる。


キスしてぇな。


でもキスしたら、確実に移るよなぁ…


ってことはもちろんセックスもダメかぁ。


そんな体力あるのかよ?って思うだろうケド、これだけは全然大丈夫!


むしろ旺盛なぐらいだ。


部屋に入ったら瑠華を押し倒してしまうかもしれない。


煩悩と戦いながらも、俺は瑠華に手を引っ張られ、部屋に帰りついた。


リビングの隅に大きいスーツケースを置くと、瑠華は甘い雰囲気をどこへやら、早々に俺を寝室に押し込めた。


スーツの上着を脱ぐのを手伝ってくれると、彼女はその上着をハンガーにかける。


何か…新婚さんみたいじゃね?♪


なんてワクワクしてたのも束の間、俺は押し倒されるようにベッドに寝かされた。


しかも!


俺の上に乗ってネクタイを解いてるし。


な、何か今日の瑠華さん、大胆じゃね??


キャ~~~!!



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