Fahrenheit -華氏- Ⅱ
「お疲れ~」
「お疲れ様です」
チンッとワイングラスを鳴らし、赤ワインを一口。
うんっ!シブい!!
とまぁワインの感想はおいといて、今日のメニューは俺が作ったスパゲッティカルボナーラとニンジンサラダ(特製ドレッシング付きだぜ?)と、瑠華が作ってくれた鶏の照り焼き。
「うま♪」
鶏を一口、口に入れて俺は頬を緩めた。
「ありがとうございます。でも味をつけてオーブンに入れるだけなんで簡単ですよ?啓の作ってくれたパスタもおいしいです」
と向かい側の瑠華もにこにこ。
食べてるときの瑠華は本当に楽しそうだ。
あんまり量は食わないけど、食事は好きみたい。
俺が作ったどんな料理も瑠華はおいしいと言って食べてくれる。
俺はそれを見るのが幸せ♪
なんて幸せに浸ってるとき、
「二村さんのことですが」と瑠華がナイフで鶏を切り分けながら切り出した。
俺は無言で瑠華を見ると、瑠華はナイフを休めずに俺を見返してきた。
そしてちょっとだけ身を乗り出すと、
「やはり真相を確かめることが一番最初かと。Plan Aで行きましょう」
と真剣に言われ、俺は頷いた。
「はいっ!瑠華さん、プランAとはどのような作戦なのでしょうか!」
俺が聞くと、瑠華はちょっと笑ってその作戦とやらを話し出した。