兎小屋 〜side:♂〜

瞳いっぱいに溜めた涙を隠すように、うつ向く里村さん

下を向いた里村さんの瞳から、流れた涙が廊下を濡らす

それを見て、俺は動く

俺は、女子を掻き分けて泣いている彼女のもとに一直線に向かう

そして、今にも逃げ出しそうな彼女の腕を捕まえる


「え…?」


腕を掴まれて、驚いたのか目を開く里村さん

そして、俺は彼女の腕を軽く引っ張り、女子の塊を押し退けて生徒会室に入っていった

もちろん
里村さんを道連れに

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