秘密少女の非日常。Ⅱ
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『うふふ~涼ありがとね♪』
いっぱい買ってもらちゃった
「あり得ないあり得ないあり得ない。私が買ってあげたのに……洋服類が一つもないなんて。何がパイプの修理よ、何が工作よ、ぬぁあにが買いたいものよっ。乙女的ものが一つもないじゃないの」
と隣でぶつぶつ何か言っている
『何にも聞こえな~い。』
あたしは耳を軽く塞いで、あーあーと言う。
『ねぇ、そろそろ帰る?』
早くパイプ修理したいし。
これ以外に重いし
「えっ?ホントにもういいの!?」
『え、うん』
「何そのケロッとした顔。」
がっくりと項垂れてはぁ、とため息をつかれた
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夕方..
『じゃあ涼、バイバーイ』
あたしは駅に向かって歩いて行く
「ホントにいいの?送ってくのに」
そう言って涼は黒のベンツを指す
『ううん大丈夫。奢ってもらったのに送ってくれるなんて…そこまでしなくていいよ』
ニコリと笑って丁寧に断った
「そっか。気をつけて帰るのよ。じゃあバイバイ」
『うん』