秘密少女の非日常。Ⅱ
それからあたしのことをジーっと見てきた
≪…私が使え得る主の器と見受けました≫
そう言うなりいきなり
煙に狐が包まれた
煙がどんどん消えていき、そこに居たのは……誰もが振り向く美青年
『…誰?』
≪さっきの狐ですよ我が主≫
ニコッと極上の笑顔をあたしに向けた
ぼーっと見ていたらあることを思い出した
『ラル!?』
ばっとラルのいる後ろを振り向くと
≪きゅう~≫
…どうやらさっき当たった衝撃で気絶したらしい
ほっ良かった。無事みたい
安心して胸を撫でおろす
≪主はとてもお優しい方ですね≫
『へっ?普通でしょ。人?の心配するの』
ポカンとした顔で言った。何当たり前なことを言ってるんだこの狐さんは
≪クスリ…貴女が主で良かった≫
『そりゃどーも……でも、あたしはあなたの主じゃない』
≪え…?≫