秘密少女の非日常。Ⅱ
「うん分かったよ。」
そう言って座る。
『って、そこ違う!!』
座ったとこはあたしの真ん前。
『会長サンが座るべき椅子はあっち!』
「うん俺もあそこでいいやと思ったけど、あの椅子…固そうなんだ…。
でも岡崎さんの前の椅子は柔らかそうだったから。」
『え?見た感じあっちの方が柔らかそうなんだけどなー?頭が…あ、間違えた…目が悪いのかなー?
ほら、あっちに座りなよあたしの一番座りたい椅子だよあそこは。おすすめするよ会長サン。』
口ではそう言いつつも手はあっちへ行けとばかりに、シッシッとはらう。
「俺、両目とも2.0なんだけどなー。」
『ああ、じゃやっぱり頭か…。』
不憫なやつだな…まともに働かないのか、コイツの脳ミソは。
「岡崎さんの目が悪いんじゃないかな?」
『それはないってー。』
あはは、と笑いながら言った。あ、もちろん作り笑い