秘密少女の非日常。Ⅱ




「うん分かったよ。」


そう言って座る。


『って、そこ違う!!』


座ったとこはあたしの真ん前。

『会長サンが座るべき椅子はあっち!』


「うん俺もあそこでいいやと思ったけど、あの椅子…固そうなんだ…。




でも岡崎さんの前の椅子は柔らかそうだったから。」


『え?見た感じあっちの方が柔らかそうなんだけどなー?頭が…あ、間違えた…目が悪いのかなー?



ほら、あっちに座りなよあたしの一番座りたい椅子だよあそこは。おすすめするよ会長サン。』

口ではそう言いつつも手はあっちへ行けとばかりに、シッシッとはらう。


「俺、両目とも2.0なんだけどなー。」



『ああ、じゃやっぱり頭か…。』

不憫なやつだな…まともに働かないのか、コイツの脳ミソは。


「岡崎さんの目が悪いんじゃないかな?」


『それはないってー。』


あはは、と笑いながら言った。あ、もちろん作り笑い






< 54 / 87 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop