秘密少女の非日常。Ⅱ
まだ騒がしい食堂内。
あたしはげっそりとした顔をしていた。
『――…で?』
あたしは肩肘に頬を置き、両隣に座っている二人に視線を向けた。
あ、ついでに横にいた赤ずきんを違う席へ追い出したのは円ね。
「はい?」
白々しくニコニコと満面の笑顔で答えた。
『なーんで此処にい・る・の・か・なあっ!?』
「さあ何ででしょう。」
「何でだろーね~!」
円に続いてラルも答えてきた。
…何で二人してそんな嬉しそうな顔を…?
あたし達以外の三人は何が何だか分からず固まっていた。
あ、違った。
涼だけはほう、と顔に手を当ててその後に何を思ったか急にニヤけだした。
ちょっと気持ちわるいかも…
「ごほん、ねぇえ真冬。この人達は誰なの?」
涼は未だ緩んだ顔で問うてきた。
「岡崎さん?誰この人達。知り合いなの?」
当たり前だろアホ。知り合いじゃなきゃ話しかけてこないっしょ。
「………」
赤ずきんはさっき円と話した後から何かにショックを受けたらしく、ずっと下を向いたまま動かない。