秘密少女の非日常。Ⅱ




机に突っ伏していたあたしは起き上がりいきなりそう叫んだ。


只今絶賛暇中です。非常に暇です。暇過ぎて死にそう。


「うっさいわ。このアホチン。」

『あああ、アホチン!?』


隣に座っていた涼がペシっと頭を叩いた。


「そうよ。あんたよ、このボケが。」


『ボケ!??すっ涼さん!?一体どうしちゃったの!!?何かあった!?』


そう聞くとギロリ、と睨まれた。

(ヒィイイイッ!!!!)

なのでビビった。


そしてゆらりと立ち上がり、(俯いたせいで前髪で顔が隠れていた)フフフ、と不気味に笑いだした。



一言言いたい。





怖い。


一瞬、あれ?あたしホラー映画見てたんだっけ?と思えてしまうぐらいに。



「ねえ真冬ぅ~、」


ぬったりとした声があたしの耳から、脳髄に響きわたる。


あたしはかなりの怖さで声を出して叫ぶことすらできなかった。

『…な……な、に…?』

カタカタと揺れる唇を一生懸命動かして応えた。


「あんたはさ~、」


『ゔ、うん』


(あ、ヤベ。冷や汗だ。)



「もし、もしよ?……」


『う、うん』


ゴクリ、と喉を鳴らした。




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