秘密少女の非日常。Ⅱ
「…と、言うことで。三日後予定開けといて」
……うん?
『それは…つまりどゆこと?』
あ!今コイツはぁあ、て溜め息ついた!
分からんよ!!そんな疲れるわーコイツ、マジ分かれよ、的な目で見てくるが、そんなん分かるもんか!!
あ、また溜め息!!
「つまり、三日後にその…ヤツが来るのよ。だから開けといて」
『は?イヤイヤイヤ。どうして自分が?何故?Why?』
遂に英語でまで聞いてしまう程に混乱していた。まず、三日後に来るゾウさんと自分に何の関係が?
……っ!!!
『まままさかとは思うけど、イヤ!!でも勘違いってこともあるしねー。……まさか、ね?』
そろーりと伺う様に顔を見やる。
まさかね。まさか予定開けといて、なんて言ったのはその日にあたしをゾウさんと接触させようと言う算段なのではなかろうか?
そこまで考えてニヤリと涼は笑った。
「その道りよ真冬ちゃん。で、ついて来てくれる…よね?」
にーっこりと、それは正しく悪魔的な笑みだった。…決して、決して!小悪魔などではない!ましてや天使なんてもっての他だ。
悪魔だ。コイツには悪魔と言う名称が一番似合う言葉だろう。
「今何か失礼なこと言ったでしょ?」
『言ってない!!思っただけだ!!』
…ハッ!!!
「…ほぉ~へぇえ?ついでに真冬ちゃんはぁ、何を思ってたのかなー?」
『い゙、いやその…』
逃げたい。今すぐこの場から逃げたい。だがあと二、三分で次の授業だ。しかも英語だ。や、別に他の授業でも休めないのだが。あの時理事長と契約したのだ。絶対テストで10位以内に入る事。あまり休まない事。生徒に何かあれば必ず助ける事。たまに話し相手になって欲しい、との事。
後半…は、気にしたらいけない気がする。
ま、あまり欠課をとったらいけないというのもあるし、英語は大の苦手なのでついていくのに必死なのである。