髪の短い天使
「ああ、どうしよう。パフォーマンスまで、あと二つだよ?もう、心臓飛び出そう。もう、美幸がくじで、後なんて引くから、白団のパフォーマンスみたあとなんて、プレッシャーだよ。」
今さら、言われても困る。こっちも、わざと引いたわけではない。
それに、最初を引いたって、逆に怒るくせに……
麗ちゃんは、たぶん自分が何言ってるかわからないんだろうな……
「えー、次は今回の体育祭のメイン、応援団によるパフォーマンスです!始めは白団の皆さんです。どうぞ!」
ついに、パフォーマンスが始まった。
白団の応援団が、元気よく入場する。
隣の麗ちゃんは、もう顔が蒼白い。
さすがに私も緊張してきた。
私たち、赤団応援団は、入場門付近で、まだかまだかと出番を待ちづづけた。
「レイさま、美幸さん!」
誰かの声が聞こえた。
真緒だ。わざわざ、来てくれたんだ。ま、お目当てはきっと麗ちゃんだろうけど……