髪の短い天使
「あ、真緒ちゃん。来てくれたんだ。」
麗ちゃんにも、少し生気が戻った。
「はい!ファンクラブを代表して、来ました。レイさま、美幸さん、頑張ってくださいね。皆、応援しています!」
あーあ、真緒はきっと善意で、言ってるんだろうけど、今の麗ちゃんにとって、今の言葉は逆効果なんだよな……
「あ、真緒。ファンクラブの皆に伝えてほしいんだけど、なるべく歓声は控えて欲しいの。もちろん、なるべくなんだけど……」
真緒は、私の方を見て不思議な顔をしていた。
「あ、嬉しいんだけど、麗ちゃんはあがり症だから、ダンスが吹っ飛んじゃうと、困るから……」
真緒は、笑顔で頷いた。
「はい、なるべく頑張ります。」
はいはい、なるべくね……
「団長!白団のパフォーマンス、そろそろ終わります。」
誰かが言った。
さて。
行きますか!