髪の短い天使
「私の家族が、気になっていたよね。」
麗ちゃんは、うんうんと頷いた。
「私には、両親と兄がいる。」
そう、さっき、観客の中にいたのは、兄だった。
「それで___」
私が言おうとした時、永澤くんが屋上に来た。
「おい、須藤。結果出たぞ!」
私と麗ちゃんは、話を一旦中止して、校庭に戻った。
「さぁー、皆さん。今年は、異例の早さで結果が出ました。実に、全校生徒が終わったと同時に、投票してくれたおかけで、こんなに早く発表できました。ありがとうございました。」
ゴクン。
麗ちゃんだろうか、私だろうか、唾を飲む音がした。
「今年のパフォーマンスは、どちらもとても素晴らしかったです。皆さんの投票結果は……」
ヤバイ。心臓飛び出そう……
「今年のパフォーマンスは……赤団の勝ちー!」