髪の短い天使
Side 美幸
ピピピピピ……
目覚まし時計が鳴る。
私は、それを片手で止めて、むくりと起きた。
頭が痛い。眠い。
私は、カーテンを開けた。
綺麗に晴れ渡る空から、暑いほどの太陽の光が、射し込んできた。
「眩しっ」
思わず、目を閉じる。
あーあ、二日間の疲れが一気に出てきたんだな。
私は、等身大の鏡の前に立つ。
「あんた、今は可愛くないよ?いつもの可愛さはどうしたの?」
鏡の中の自分に言う。
答えてくれるわけ無いんだけどね……
今日、学校は休みなのだが、実行委員だけは、午後から反省会だ。
全く、丸一日くらい休ませてくれてもいいじゃない……
私は、二年生の時に来た転入生だ。
前の学校では、特にこれといって行事には参加しなかった。
楽しいとか、思えなかったんだよね。
雨宮麗。この子が、私を変えてくれた。というか、考え方を変えてくれたのかな……
顔は、女の子なのにイケメンっていうね……