髪の短い天使


Side 美幸






ピピピピピ……






目覚まし時計が鳴る。






私は、それを片手で止めて、むくりと起きた。






頭が痛い。眠い。






私は、カーテンを開けた。






綺麗に晴れ渡る空から、暑いほどの太陽の光が、射し込んできた。






「眩しっ」






思わず、目を閉じる。






あーあ、二日間の疲れが一気に出てきたんだな。






私は、等身大の鏡の前に立つ。







「あんた、今は可愛くないよ?いつもの可愛さはどうしたの?」






鏡の中の自分に言う。






答えてくれるわけ無いんだけどね……






今日、学校は休みなのだが、実行委員だけは、午後から反省会だ。






全く、丸一日くらい休ませてくれてもいいじゃない……






私は、二年生の時に来た転入生だ。






前の学校では、特にこれといって行事には参加しなかった。






楽しいとか、思えなかったんだよね。






雨宮麗。この子が、私を変えてくれた。というか、考え方を変えてくれたのかな……






顔は、女の子なのにイケメンっていうね……







< 121 / 182 >

この作品をシェア

pagetop