髪の短い天使
「えぇーさっきまで?どこに行くとか言ってなかった?」
新梨ちゃんは、首をひねりながら言った。
「確か、屋上に行くとか言ってましたけど……きっと嘘ですよ?だって、屋上は立ち入り禁止になっているんで。レイさまがどこにいるかは、そう簡単に教えない、まさにミステリアス!!だけど私は、レイさまのそういうところがまた____」
「ありがと、新梨ちゃん。」
私は、語り始めた新梨ちゃんをおいて、屋上へ向かった。
なんだ!麗ちゃんは、結局屋上に来てくれるんじゃん!
私は、屋上に急いだ。
もちろん、立ち入り禁止なのに、入れると知っているのは、私と麗ちゃんだけ。
麗ちゃん、私さ……
やっぱり……
靴を履き替える。
屋上への階段へと向かう。
麗ちゃん、ごめんね。やっぱり私さ……
階段を勢いよく上がる。もう疲れたとかそういうのはない。
息はもう切れている。
屋上についた。麗ちゃんは……いた。